東京工業大学附属科学技術高等学校 科学部主催
"Discover the ISS"


国際宇宙ステーション観測イベント Discover the ISS 2006年夏

ご参加、ありがとうございました!!

ISSを見るというこのイベントに、とてもたくさんの方が参加してくれたおかげで、特に"Tracking the ISS"に、無事成功させることができました。ご協力、本当にありがとうございました。皆さんと一緒に同じ夜空の下にいることができてとてもうれしかったです。
このイベントの報告をまとめました。ご自分がISSを見た場所(県)には色がついているはずです。ぜひ結果を確認してみて下さい。そして、次の機会にも目撃フォームにたくさんの報告を入れてほしいです。どうぞこれからもご協力よろしくおねがいします。

科学部部長(プロジェクトリーダー) 板倉 慧


国際宇宙ステーション観測イベントDiscover the ISS 報告書

東京工業大学附属科学技術高等学校 科学部

 この報告書のPDF版 (1MB)

国際宇宙ステーション(ISS)は、地球上空400kmを周回する有人の人工衛星です。私たちは、今までこのISSを観察・観測して楽しんできました。この体験と感動を他の人たちと共有したいと、2006年夏休み、今までの研究やイベントを再構成して、この"Discover the ISS"を企画・実施しました。

<実施期間>
 2006年7月21日〜9月8日
 
<イベントポータルURL>
 http://www1.hst.titech.ac.jp/club/sci_club/event.html

<イベント内容>
"Discover the ISS"には、3つのコーナーがあり、「見る」「撮る」「計算する」自分にあった方法でISSの軌道を確かめられます。全てインターネットを通じて自宅から参加できますが、他の人と力をあわせることによって、一体感や達成感を共有できます。

「見る」 Tracking the ISS
こどもから大人まで、道具がなくても、知識がなくても参加できます。肉眼でISSを見て、目撃情報(日時・場所)をWEBで報告するだけです。集まった目撃情報を日本地図にプロットしていくと、目撃情報は軌道周辺からだけ集まるので、太い帯状ですがISSの通り道が現れます。これは2005年夏の、野口宇宙飛行士搭乗スペースシャトルSTS-114の軌道を可視化したイベント"Tracking 野口宇宙飛行士"が元になっています。一斉観測日を8月16日、8月18日、9月6日、9月7日に設定しました。

「撮る」 Photographing the ISS
ISSは明るいため、デジカメでも簡単に撮影することができます。ISSを見た記念のための簡単写真撮影の方法を紹介しています。また、他の人と協定して撮影をすれば、軌道計算用のデータとなる写真を撮ることができるので、その方法も紹介しています。

「計算する」 Calculating the orbit of the ISS
軌道計算の方法として、ここでは、「流星多点観測法」を応用した方法を紹介しています。ISSを流星に見立てて、同時に複数の観測点から撮影し、その写真を元に作図や簡単な計算で流星の通り道を出すように軌道を求められます。この方法なら、難しいと思われている軌道要素の計算まで、高校生にもできます。

<結果と考察>
1 Tracking the ISS
会期中、ISSの観察可能期間は7月下旬(深夜)、8月中旬(夕方)、9月初旬(夕方)の3回あった。特に8月中旬の機会には、ISSの軌道が南西から北東へ日本列島をほぼ縦断し、夕方に見ることができたので、多くの参加者が得られた。寄せられた報告は下表の通り。(詳細はこちら →報告一覧)

 参加人数(人) 報告数(件)天候不良(件)都道府県(県)
イベント全体 106 123 37 25
8月16日 35 36 8 17
8月18日 51 51 5 15
9月6日 13 13 13 6
9月7日 4 4 4 4

その結果はこちら(→2006年夏結果一覧)。全国一斉観測日を設定した8月16,18日には、通り道が確認できた。ここでは16日の結果を取り上げて考察する。
 
 上図(左)で、目撃があった着色部分と実際の通り道を比較すると、軌道の傾きは反映していないが、ISSの通り道に沿って報告が集まったことがわかる。また上図(右)の当日の雲の分布を見ると台風10号が九州の南にあり、そこから伸びた雲がかかって、四国・中国地方西部の目撃空白域を作っている様子がわかる。

2 Calculating the Orbit of the ISS および Photographing the ISS
協定観測に応じ、磐田南高校(静岡県)、宿毛高校(高知県)の2校の高校が参加してくれたが、同時撮影が成立せず、計算には至らなかった。

<感想と御礼>
 「Tracking the ISS」の全国一斉観測直前には、東京広域停電でイベントのサーバーが停止しました。それにも関わらず、私たちの予想以上に大勢の皆さんが参加してくれて、たくさんの報告を見た時、本当に驚き、感動しました。そして、参加者の皆さんのコメントに「見られて良かった」「思ったよりキレイ」などの言葉を見て、やって良かったと思いました。もちろん、自分たち自身もISSを見たり、撮影できて楽しかったのですが、結果の地図に着色部分が帯状に伸びたのを見た時は感動しました。距離は離れていてもたくさんの皆さんとISSを通じて交流し、この感動や見た時のワクワク感を一緒に味わえたと思うと、とても嬉しかったです。残念だったのは、手作業だった結果の日本地図の作製で、報告が反映されなかったケースを作ってしまったこと。該当の方には本当に申し訳なくお詫びします。今後、自動作図のシステムを作り改善できるようがんばります。また、協定観測に応じてISSの写真を撮影してくれた学校の皆さん、今回はうまくいかなかったけれど、これから一緒に、そして本格的にISSを楽しみたいです。
 イベントを運営してみて、自分たちのコミュニケーション能力の不足を感じました。だから、広報のお願いに応じてくれた皆様、呼びかけに応じて参加してくれた皆様に心から感謝しています。皆さんのおかげでこのイベントが成功しました。力を貸してくれて本当にありがとうございました。  私たちはこのイベントに関わって下さった方みんな、このミッションのメンバーだと思っています。よろしければ、どうぞミッションパッチを記念にお持ち下さい。
   *ミッションパッチ
 私たちのイベントを機に、ISSや天文に興味を持ってもらえたなら、こんなうれしいことはありません。"Tracking the ISS"は不定期イベントとして夏休みや日本人宇宙飛行士のフライトの時に、他二つは科学部サイトに常設して、今後も楽しんでいきます。ご紹介したイベントURLにこれからもご注目下さい。よろしくお願いします!!

<ご協力下さった皆様>
dreamkids社様(サーバー提供)、三島和久様(予報提供リング)、日本流星研究会様(星図提供)、
加茂昭様、篠宮俊輔様、足立昌孝様、谷垣文章様、浅井 義彦様、Mika&Stan Boots様、橘省吾様、吉田英人様、山田翔大先輩、高津貴大先輩 (ご指導)
JAXA様、Newton様、星ナビ様、林公代様、山田陽志郎様、毛利勝廣様、大坪俊通様、宮川千鶴様、野口聡一様、スターウィーク2006様、東工大広報様、科学技術館ユニバース様、半田利弘先生、半田眞弓様、港区立飯倉児童館&台場児童館様 (広報ご協力)
磐田南高校様、宿毛高校様、畠浩二様、中村純様、サポーターの皆様、そしてご参加の皆様
・・・本当にありがとうございました!!



国際宇宙ステーション観測イベント"Discover the ISS"
東京工業大学附属科学技術高等学校科学部
更新:2006年10月1日