化学班

『芝浦の運河の水質と珪藻』

定期観測で採取した珪藻のSEM写真

2009年度からの活動

地元芝浦運河にいる珪藻を調べ、SEM写真により汽水域に生息する珪藻のリストを作ります。
・主に付着性珪藻について調べます。
・水温により増え方が変わるので、年二回、2月・8月に調査を行います。
・芝浦運河の採取時の環境データを集めます。東京都環境局の水質測定のデータを参照し、また、自分たちでもpH、硝酸、亜硝酸、COD、りん酸、気温、水温、塩分濃度を測定します。
・採取した珪藻は、パイプユニッシュ法(参考[1]を参照)や、科学部オリジナルの方法(「2010年度夏期の観測結果」参照)でクリーニングし、走査型電子顕微鏡で撮影します。

珪藻は、汚濁指標として用いることができ、何の珪藻がいるかを調べることによって、水質が測れます(識別珪藻群法)。
この方法を使うには、水質汚濁の程度別の珪藻のリストが必要です。しかし、現在、汽水域におけるデータはありません。
将来的には、正確な水質測定データとあわせて、汽水域の汚濁指標となる珪藻を見つけたいと考えています。

2010年度からの活動

定期観測による珪藻のリスト作成に加え、新しいテーマを始めました。
新しいテーマでは、珪藻種ごとの増え方と塩分濃度の関係を調べています。
様々な珪藻種を、塩分濃度別の培地で単離培養し計数を行っています。
来年度は、この調査で鍛えた単離培養のスキルを生かし、PCR法による珪藻の分析を目指しています。
定期観測は、冬季・夏季・秋期と定期的に芝浦アイランドにて珪藻を採取し、観測の手法を試行錯誤しています。


★報告書
「2010年度夏期の観測結果」中山芽依 (PDFファイル・1.1MB)

「2009年度冬期の観測結果」中山芽依 (PDFファイル・400kB)


***この研究にあたり、次の先生方にご指導・ご協力をいただいています。ありがとうございます***
真山茂樹先生(東京学芸大学)、風間真理先生(東京都環境局)
中山惠介先生(北見工業大学)、古川恵太先生(国土技術政策総合研究所)、佐藤千鶴先生(東京久栄)、榎本茂先生(海塾)


 (珪藻でできたにわとり。)


2008年度までの活動

地元芝浦運河の水質検査を中心に活動を行っていました。パックテスト等薬品を用いる化学的検査法の他、珪藻類を指標生物とする検査方法を採用しました。
珪藻類による方法は、東京学芸大学生物学研究室真山茂樹先生の識別珪藻群法といわれるもので、水の汚れの程度によって現れる珪藻の種類が違うことを利用する水質判定の方法です。
汽水域である芝浦運河では、分類できない珪藻がたくさんみられたので、研究を再検討することにしました。

2005年度

芝浦運河と川俣川についての水質比較 中島健一郎 (PDFファイル)
珪藻の世界 山岸利信 (PDFファイル)

2002年度

芝浦運河の水質判定井上大輔

参考

[1]「珪藻の世界」(東京学芸大学生物学研究室・真山研究室内)
  http://www.u-gakugei.ac.jp/~mayama/diatoms/DifferentiatingDiat.htm

[2] 東京学芸大学生物学研究室・真山茂樹先生のページ
  http://www.u-gakugei.ac.jp/~mayama/

[3] SimRiver (ミクロの生物「珪藻」から川の環境を見つめてみよう ver.2)
  http://www.u-gakugei.ac.jp/~mayama/server_top/index.html


2011年2月18日更新
東京工業大学附属科学技術高等学校 科学部 化学班